お子様のお口の健康のために
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熊本県の子ども(乳幼児期)のむし歯が多い!
むし歯有病者率熊本県は
1歳6ヶ月児で全国ワースト1位 3歳児で全国ワースト3位 ※令和元年度の順位 - むし歯菌は家族から唾液などを介してうつります。
生まれたばかりの赤ちゃんの口の中には、むし歯菌はいません。
スプーンやフォーク、コップ等の共有でむし歯菌をうつしてしまいます。 - 乳歯は永久歯に生え変わるから大丈夫と思っていませんか?
乳歯にはとても大切な役割があります。乳歯がむし歯になると、口の中でむし歯菌が増え、生え変わった永久歯もむし歯にかかりやすくなります。
また、永久歯の歯並びにも影響します。乳歯が自然に抜けて永久歯に生え変わるのが理想ですが乳歯のむし歯が大きくなり、神経をとったり抜歯になると後から生える永久歯が正しい位置に生えなくなる場合があります。
お子様の健康な歯を守るために必要なこと
- 出産前に歯科健診を受けましょう。
- 大人からむし歯菌をうつさないために、お子様に食べさせるスプーンやフォーク、箸、コップ等の食器の共用はやめましょう。
- 甘いおやつや飲み物を取る回数を減らしましょう。(1日2回まで)
- 毎日、保護者の仕上げ磨きをしましょう。(フッ素配合歯磨剤を推奨)
- 歯が生えたら定期的にフッ素塗布を受けましょう。
- ご家族も定期検診を受けましょう。
子供はむし歯になりやすい
乳歯のエナメル質や象牙質が薄い
乳歯は永久歯に比べてエナメル質も象牙質も半分ほどの厚みしかありません。そのため、むし歯菌による侵食が大人よりも早く、むし歯が進行しやすいという特徴があります。
乳歯の歯の溝は深いので磨き残しがでやすい
乳歯は永久歯と比べて歯の溝が多く深いため食べかすが溜まりやすく磨き残しが多く出てしまうためむし歯菌が繁殖しやすい環境です。
むし歯にさせないための治療
1むし歯に強い歯を作るフッ素
フッ素は再石灰化を促進し、むし歯に強い歯質を作る性質をもっており、むし歯の予防処置に用います。乳歯や柔らかい生えたての歯はむしば菌の産生する酸に弱いため、お子様のむし歯予防に有効な処置です。高濃度のフッ素を直接歯に塗るフッ素塗布を行うことでお子様の歯をむし歯に強いものにします。
3~6ヶ月の定期検診の際にフッ素塗布を行って、段階的にむし歯の予防効果を高めます。
2歯を削ることなく予防できるシーラント
シーラントはむし歯が出来やすい奥歯の溝にシールをして、むし歯を予防する処置です。シーラントは歯を削ることがないので痛みはありませんが、生活していく中でシールが剥がれることもありますので、定期的に検診をしてメンテナンスしていく必要があります。
3痛くない治療
もしむし歯が進行しても痛みを伴う治療はお子様の歯医者嫌いにつながってしまいます。当院では大人に対しても同様ですが表面麻酔と電動注射器(麻酔薬の注入を最小量で一定に保つと痛みが少ない)によって麻酔のときの痛みを最小限におさえるよう努力致します。
小児歯科治療の流れ
問診票の記入
はじめて来院された際には、まず問診票の記入をしていただきます。
お口の検査
次にお子様のお口の状態をチェックします。
口内の状況、治療方針の説明
チェックにもとづいて、お子様のお口の状態、性格や環境にあった治療計画を作成して、ご説明します。
ご家庭での注意点
ご家庭での歯の磨き方、食生活などの注意点をご説明します。
治療
歯のクリーニング、シーラント、むし歯治療を行っていきます。
緊急に治療を必要とする場合を除いては、歯医者に慣れるようトレーニングをしながら無理せずにゆっくりと進めます。
経過観察
治療後もフッ素を塗布したり、ブラッシングの復習をしながらお子様のお口の状況の経過をみていきます。
年に3〜4回が目安です。
保護者の方へのお願い
歯医者さんは「怖いところ」「痛いところ」という恐怖心を持っているお子様は多いかと思います。そんなお子様の治療を上手に進めていくには私たち歯科医師たちだけでなく、保護者の皆様のご協力が必要となります。
お子様に嫌な思いや怖い思いをさせないためにも、次の点についてご協力いただけますようよろしくお願いします。
お子様を怖がらせない
歯医者さんへ行く前には、わかる範囲で子どもに話しておきましょう。ウソをついて連れて来たり、普段の生活の中で「悪いことをしたら歯医者さんに連れて行くよ」などと脅したりして歯医者に対して怖いイメージを与えないようにしてください。
たくさん褒めてあげる
お子様がちょっとでも上手に治療が受けられたら、たくさん褒めてあげてください。
褒められることでお子様も自信がつき、その後の治療も頑張ることが出来ます。
保護者の方もリラックス
保護者の方が緊張していると、その緊張はお子様にも伝わってしまいます。
楽しく過ごすためにも保護者の方もリラックスして受診しましょう。